2019/08/09

ナノマシン ダイエット (2)

「ねえ、トモカのやつ、なんであんなのと付き合ってんだろうね」
「わかんないなあ。聞いても好きだからしょうがないって言うんだよなあ」
「根暗で何考えてるかわからんやつが好きだなんてモノ好きだよなあ…。本人はめっちゃ美人だからなおさらもったいない」


男女2人の仲を、クラスメイトたちが噂する。
放課後、HRが終わるとすぐにトモカは彼氏のほうにかけよっていったかと思うと、その腕に絡みつくように抱きついたのだ。

「ね、早く帰りましょ!」

HRが終わった直後、まだ担任も皆がクラスに残っているにもかかわらず、見せつけるような行動。
男子たちは"なんであんなやつが"、女子たちは"趣味が悪い…"と思っている。

男の腕を、自身の大きな胸を挟むように抱きついたまま、一緒に歩くトモカ。
その顔は本当に幸せそうで、周りが目に入っていない様子。

しばらく大通りを歩いた後、2人は小さな路地へ入っていった。
誰も人通りがいない通り。
男がポツリとつぶやく。

「ナノマシン…、一部解除」


2019/08/06

23歳、入園する(4)


バスがついた先は職場などではやはりなく、めぐみようちえん、とカラフルで大きな、"ひらがな"のオブジェが貼り付けられた建物だった。
すでに先に来ている園児たちが園内を狭しと走り回っている。


背中を押されるようにして門を潜らされる。
慌てて振り向けば自分の腰ほどまでしかない壁と門。
普段の自分ならやすやすと突破できるような高さだが…。

手を握ってみればわかる。
まるで寝起きのような痺れと握力の弱さ。
今、自分の体重を支えて立っているだけで精一杯な足の筋肉。
壁を乗り越えることができそうにもない、と脳が判断した。


…抜け出すのに全力で行けば…ううん、だめ。
門の脇で園児たちを出迎えしている保育士さんがいる。
その視線は登園してくる園児たちに注がれてはいるものの、こちらへの注意を片時も怠っていないことがわかる。
仮に抜け出せたとしても、一瞬で彼女たちに捕獲されてしまうだろう。

園庭を見回す。
子どもたちからしてみれば広々とした遊び場かもしれないが、大人にしてみたら小さな庭である。こんなところにずっと居たくはない…が状況が許さない。

ふと建物の中を見る。
そこには保育士さんにしては若すぎる、二人の少女が歩いていた。
私よりも更に若い…高校の実習生みたいな感じを受けた。

(私、あんな子にもお世話されるの…?ううん、そんなの嫌。やっぱりなんとかしてこの処置を中止させないと)

だが、その二人をよくよく見てみれば様子がおかしい。
まずは服装だ。
学校の制服を着ていないどころか、今の私と同じ…つまり周りの園児たちと同じスモッグに身を包んでいたのだ。
短すぎるスカートから若さに満ちたスラリとした生足が覗く。

その2人は手をつないだまま、仲良く教室の隅に座り込んだ。
1人は比較的落ち着いた感じでスカートの中が見えないよう気をつけて座ったのだが、もう一人はそんなこともお構いなしに床に足を広げ、おもちゃとヌイグルミで遊びはじめたのだった。
表情も笑顔いっぱいで自ら進んで遊んでいるのがわかる。…もう一人は無表情で感情が読み取れないが。

そんな私の視線に気がついたのか、落ち着いた少女がこちらを見て目と目が合った。
少女はすこし悲しそうな顔をしたあと、すこし考えこちらに手招きをした。

自分の顔を自分の指を指してみると、コクリ、とうなずく。
どうやら私を呼んでいるのに間違いはないようだ。

「おはよう…あなたも?」

彼女から発せられた言葉の数は少ない。

「あなたも?ってことは…」

私の口からも言葉が出てこない。
言葉が、語彙が抑制されてしなっているからだ。
つまりは目の前の彼女もおなじなのだろう。そしてとなりで遊び続ける同年代の少女も。

「コノハって言うの。よろしくね」
「あっ。わたしのなまえは…みほし、です」

慌てて自己紹介をする。
コノハちゃんはその後、たどたどしく今の状況を説明してくれた。
彼女も私と同じように、入園希望の取り下げを忘れていたということらしい。

「じゅぎょーちゅうに黒い人が来て…ここにもうずっと」

年からすれば高校生ぐらいだろうか。
クラスメイトがいる場であなたは今日から幼稚園児です、などと宣言されたのだろうか。

「ずっと?」
「えーと…5さいになった…かな」

私と同じ3歳扱いから始まったと考えればもう2年、ということだろう。
まさか私が知らないところでこんな制度が運用されていたなんて。
コノハちゃんの名札にはねんちょうくみ、と書かれた名札がついていた。
つまりは今年で卒園、ということだ。
…私の名札にはその2つ下のクラスが書かれているのだけども…。


「…その子は?」
「リッカちゃん。ここでいっしょになって、おともだちになったの」

リッカ、と呼ばれた子はこちらをじっと見てくる。
その目には理性、というか大人の知性が感じられない。

「せんせいの言うこと聞かなくて…くすり飲まされたの」

…私にかけられた言葉や語彙の制限以上のなにかがあるということだろうか。

「ここではせんせいのいうこと、ちゃんときいいておいたほうがいいよ」
「ううん…かえりたいよ…」
「…そうしないとリッカちゃんみたいにずっと3歳の行動しかできないままにされちゃうよ。じぶんではなせない、うごけない」

美星が知る由もないのだが、このリッカに施された処遇は、自分が取ろうとした行動がすべてキャンセルされ、自分の中にいる仮想人格の幼児が身体を勝手に動かすのだ。
自分の大人としての意識が残されたまま自分がわがままに振る舞う様子を自分の視界を通して見せつけられる。
これを地獄と言わずになんというのか。

「じゃ、クラス違うから…またあそびじかんに…ね?」

そういうとコノハはリッカの手を引いて去っていった。
そのうしろ姿は仲のいい姉妹のようにも見えた。

2019/08/05

魔法少女 ←→ 人形

「なに、あんた。フザケてんの」

魔法少女ノルンの目の前に立ちはだかるのは、怪人ブフラ。
ノルンとブフラの戦いは3年前から続いている。
戦い自体はノルンの有利な展開で進むのだが、いつもここぞというところで取り逃がしてしまっていた。

だんだん、徐々に、着々と。(4)

3話

(首から下を入れ替えてくれ)

「承知した」

一瞬、部屋に小さな風が巻き起こった…と思った。
だが部屋の物は微動だにしていない。
おそらくこれが魔人の力の一端なのだろう。

俺の身体にもたれかかるようにしていた桜子の身体が、バランスを失ったかのように俺の背中をすべるように傾き、床に倒れた。

それもそうだ。
今の彼女の身体には筋肉や骨というものは一切存在しないからだ。

「ご、ごめん。起こしてくれる?」

だが桜子はその異常に全く気が付かない。
自分の身体が人形である、ということを至極当然のものとして受け入れている。

俺は彼女を抱き上げる。
体重は、更に軽くなっているだろうか。
制服の下からは鼻につくゴムの匂いが漂ってくる。
制服から覗く手や足は、真っ赤なゴムと成り果てていた。

俺はベッドに桜子を寝かせると、スカートをや制服のホックを外していく。
桜子は顔を赤らめている。
俺にされることを受け入れている様子。
…まあ反抗する方法を彼女は持たないのだけど。
シャツも下着もすべてを払いのけると、そこには顔だけが生身の奇妙な人形が現れたのだった。

(お、おおおっ…)

桜子はじっと裸体を見られているのが恥ずかしいのか、顔と首から身体をよじろうとしているのがわかる。

だが彼女の神経が一切通っていない身体は、桜子をそこに拘束しつづける。

「大丈夫、かわいいよ」

彼女にまたがり、頭部をなでてやる。

「でも、私…こんな身体だし」

魔人の記憶への干渉力というのは凄まじいようだ。
つい数分前まで自由に動いていたにもかかわらず、今の彼女はおそらく「ずっと」この身体だった、という認識に書き換えられている。
この認識を解除するのも一興だが…はてさて。
股間にあるゴムとゴムで挟まれた穴にふれると、彼女がきゅっと目をつむる。触られている感覚はどうやらあるようだ。
…そこにはどうみてもぽっかりと、用途が1つしかない丸い穴があいているだけなのだが。

5話

2019/08/04

断れない呪い

クロエは優しい少女だった。
皆から慕われ、彼女は青春を謳歌していた。

2019/07/31

短編

 趣向を変えて陰茎化です。
普段とジャンルが違いますので、閲覧する方はご注意ください。


2019/07/21

魔法優等生の身体を奪ってみたら


書いてみました。
入れ替わってみたらその身体には秘密が…みたいな展開は好きです。


2019/07/16

だんだん、徐々に、着々と。(3)

2話

桜子が家にあるお茶ー俺はなんの銘柄か、まったくしらないが桜子に言わせると俺の両親は結構通な物を飲んでいるらしいーをトレイに乗せて運んできた。

カーペットの上に置かれたシンプルなローテーブルに、俺のなんの特徴もないマグカップと、桜子がおいたままにしている猫柄のマグカップが並ぶ。
桜子はベッドを背もたれにして座っている俺の肩に寄り添うように座ってきた。

付き合い始めて間もなかった頃は、テーブルを挟んで向かい合っていたのだが。
クラス公認、親公認…と時がたつに連れて桜子は積極的になってきた。
…2人きりの時だけ、だが。

俺は左手を桜子の腰に回し、軽く触れる。
何をするわけでもないが、桜子はこうして静かに触れ合っているだけの時間がとても幸せに感じる、と言っていた。

(とはいえ…今日はちょっとだけ楽しませてもらおうかな)

制服の上からでは彼女の胸がどうなっているか、窺い知ることはできない。
普段よりちょっと前に突き出している感じがするかな、というぐらいだ。
左手を腰からゆっくり話、腕を少し上にあげる。
シュル…と手と制服の布がすこしこすれる音。
だが、彼女にもその感覚は伝わっているはずだ。

桜子はこちらをゆっくり見るとニコリ、と微笑む。
いいよ、という暗黙の返事。
俺のすることなら…とすべてを無条件で受け入れてくれるそんな様子と、俺がこれからすることを想像するだけで、全身がじわじわと熱くなっていく。

(ひとまずは現状確認…と)

制服の下へ左手をゆっくり滑り込ませ、目標の大きな胸へ這わせてゆく。
魔人の力によって脂肪の塊で柔らかいはずだったソレは、今朝からただのゴムの塊に置き換わっている。
グニグニと弾力のある感触は、人の感触からはかけ離れていた。
人の体温を持っていない常温の乳房にはクーパー線など存在せず、そしてブラジャーが無くても垂れとは無縁、先端にいくと不自然に胸から数mm浮いた乳輪と、ブラジャー越しからでもその存在を主張してくるのは勃ったままの乳頭。
制服越しからではわからないが、その色は全体が人工的なピンク色になっているはずだ。

桜子をちらりと横目でみてみれば、神経はないはずのその胸でも触られている感触はあるのか、彼女の息はすこし荒くなっていた。

(おい、どうなってるんだ?)
『感覚は残されている。お前が望めばなくすことも可能だ』

なるほど。いや、ひとまずはこのままでいいだろう。
楽しみは先に取っておいたほうがいい。
知らず知らずのうちに体が人形に置き換わっていく様。
本人は最後まで、肉体のすべてが人工物に置き換わってもその異常に気がつくことができない。
恐怖に泣きわめく様や、助けを懇願してほしいわけでもない。
痛みや苦しみを与えたいわけでもない。
ただただ人から人形へ変わっていく様子をみたいだけ。

(さて…魔人よ。これからが本番だ)

次の願いはー。


4話





2019/07/06

2019/07/04

だんだん、徐々に、着々と。(1)


まったく、こんな不思議なチカラを持つ奴だったとは。
最初に爺さんにツボを押し付けられたときは捨ててやろうとも思ったもんだが、どう転ぶかわからないものだ。

「おい、ほんとうにできるんだろうな」
『ああ、私の言うことに偽りはない』
「よし…じゃあやってくれ」


---

朝、起きたときに違和感があった。
でもそれはなんだったのか。目覚めたばかりの微睡んだ脳の錯覚だったのか。
ベッドの上でぼんやりしているうちにその違和感は消えていく。

「…へんなの。着替えなきゃ」

ベッドから起き上がる。
中学、高校で急に育ったGカップの胸が重い。

(重い…だけじゃなくてなんか硬い…?)

まだぼけているのだろうか。
パジャマの胸元を引っぱって胸を覗き込む。
私はそこで顔が恐怖に歪む。
そこには全体がピンク色をした大きなゴムの塊があっ…。

…ん?

何を言ってるのか。
私の胸は元からこうだったじゃないか…。
ブラジャーをしていなくてもピンとたるむことなく前を向いた大きな胸。
手のひらで触ってみればブニブニとしたゴムの強い弾力。
うーん。まだ寝ぼけているのかな。

まあいいか、とりあえず着替えないと。
パジャマを脱いでペアの下着を取り出す。

「…ん?あれ。なんか収まりが…悪いかな…?」

胸とブラジャーをの位置を調整するがしっくりとこない。
たしかに私の胸は寄せてあげるみたいなことはできないのだが…。

「あ。そっか。合わないのはいつものことじゃない」

私の胸の先端にあるのは胸と同じ妖艶なピンク色をした乳首だ。
その乳首は特に何もしていないにもかかわらず親指の先端ぐらいの大きさでピン、と隆起している。

(特に興奮してるわけじゃないのに…ずっとこうなのはなんか嫌よね。ま、体質だから…しょうがないけど)

その硬い突起は生半可なパッドでは抑えることができず、どうしても下着と胸の間に空間ができてしまうのだ。

(そんなのいつものことなのに、どうして今日に限って変に感じたのかな…)

…気にしてもしょうがない。
そろそろ朝ごはんを食べに行かないと、遅刻をしちゃう。

---

『どうだ?』
「…本当にこれは桜子さんの胸なのか?」
『間違いない』

俺の目の前に座っているのは全身ピンク色をした人型のゴム人形…安物のダッチワイフだ。
だがそのダッチワイフの胸…でかいだけの大きなゴムの塊だったはずのそれは、白い肌に淡いピンク色をした先端をもつ女性の胸そのものに置き換わっていた。

『お前の言う通り、橘桜子とこの人形の胸部を入れ替えた』
「マジかよ…おっほ。やわらけえ」

ゴムの塊だった胸とはうってかわってマシュマロのような、指に吸い付くような…。
俺は物心ついてから生身の女性の胸に触ったことなど無いのだが、これはおそらく本物だ。

「でも、これ桜子さん驚いてないかな?」
『問題はない。入れ替えたことは貴様以外には認識できない』
「…認識できない?」
『桜子本人も、周りの人間も元からそうであった、と感じるだけだ』
「まじかよ…」
『当然、その人形のついた人間の胸部も他のものにとってはただの人形の胸としか理解できない』
「へぇ…そりゃいいや。まあパニックになっているところも見てみたくはあるが…ショックで倒れられても困るからな」

目の前の2つの双丘を舐めるように撫で回しながら考える。
その扱い方は、どうみても痛みを感じるような力加減でもあったのだが、人形は物言わずされるがまま、当たり前だが何も文句をいうことはない。


「おっと、そろそろ学校行かないとな」

桜子さんの様子も見たいしな。



2話